2005年05月14日

オルゴールの無機の中の有機な音楽

今日はちょっとまじめな話

オルゴールは機械仕掛けであることは、誰でも知っている。
けれども、そこから流れる音楽は無機なものだろうか?
もちろん、そのようなオルゴールもある。
しかしながら、全てのオルゴールがそうではないと思う。
例えば、演奏の表現方法で音量や、その効果、さらにテンポなどを微妙にずらして表現しようとする職人ワザが入っているから面白い。

わずか0.2−0.3mmのピンの打つ位置を微妙にずらして音の厚みを変えたり、分散和音を均等にせずずらしていくような技が見られる。
例えばアレグロ(160程度の)の曲で32分音符の音符を表現する場合に、さらにその10分の1の位置をずらすというようなことを、職人が行う。
1分間に入れられるピンの数が何千にも及ぶオルゴールにとって、そのようなことは当然のことだったのかも知れない。

このピンを打つ作業はドリルで穴を開けて、そこにピンを差し込んで打ち付ける。
従って、穴あけの位置を間違えるとシリンダーの上に、ただ穴が残る。
これは職人にとって屈辱的なことだったかも知れない、従って間違えないように正確に打っていくことになる。

それでも人間のやること、大きなシリンダーには、幾つかの失敗した穴が見つかる。
中には、その穴を埋めるように、真鍮のピンを出っ張らないように埋めていることさえある。
このきめの細かい心遣いが、音楽の一つ一つの音となって現れる。
posted by harpmaster at 13:36| Comment(2) | TrackBack(0) | オルゴールについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私はオルゴール経験も少なく、オルゴールに出会うまではもっぱら本ばかりでろくに音楽も聴いてこなかったような人間なので、harpmaster様のように技術的な判別は全くつきませんけれども、おっしゃっておられることは本当に分る気がします。
72弁をやっと3台手に入れ、その3台目がもう廃盤曲のリストのハンガリー狂詩曲なのですが、トレモロがなんともいえないくらい素晴らしいのです。実際に職人技が入っているかどうかは知るすべもありませんが、なんとなく微妙にずらしてあるような印象を受けていました。
(それにしてもやっぱり音色は値段にほぼ比例するのかなと感じています。10万円台のものよりも30万円台の方がはるかに音が柔らかく繊細ですね!)
Posted by aube at 2005年05月18日 23:47
こんにちはaubeさま
ハンガリー狂詩曲無くなるのはショックです。
いつかは欲しいと思っていたのですがなかなかめぐり合う機会がなくて・・・・

値段に比例するかはよくわかりませんが、やはり、あたりはずれはありますね!同じメカでもこうも違うのか?と思わせることがあります。オルゴールを見た目では本当にわからないですね!
Posted by harpmaster at 2005年05月19日 17:55
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